ソーラーシェア 福島でモデル事業

農業と発電同じ畑で!

讀賣新聞 2013619日(記事引用)

 

 東京電力福島第一原発事故で被害を受けた福島県の農地復興策として、太陽光発電と農作物栽培を同時に行う「ソーラーシェアリング」が注目されている。

農地に立てた支柱に太陽光パネルを設置し、売電収入を農地の復旧費用や風評被害による減収分の穴埋めに充てることができる。南相馬市では、県のモデル事業も始まっている。

 原発事故の避難指示解除準備区域になっている同市小高区の2000平方メートルの農地。高さ1.9メートルの支柱上に据えられた太陽光パネル(縦70cm、横1.6m500枚が並び、その下では、ナスやトウガラシなどが試験栽培されている。パネルの日蔭が農作物の生育に与える影響などを調べる県のモデル事業だ。

 パネルを設置した平田一郎さん(62)は「仮に、この地域で出荷が再開できるようになっても、風評被害でしばらくは売れないだろう。価格が回復するまで、売電で補うことができる」と期待している。

 被災農地では、大規模太陽光発電所(メガソーラー)に転用する動きが相次いでいる。ソーラーシェアリングは、農地を残したまま太陽光発電もでき、県は「風評被害による減収を理由に、耕作放棄される農地を減らせる可能性もある」と注目している。

 南相馬市ではモデル事業のほか、一般社団法人「えこえね南相馬研究機構」が、約600㎡の農地でソーラーシェアリングを計画中だ。売電により、年間約100万円の収入が見込めるという。箱崎亮三専務理事(53)は「事業が軌道に乗れば、農家の後継者確保にもつながる」と力を込める。福島県内では会津坂下町などでも導入を目指す動きがある。 

 仙台市でも一部の農家から導入案が出ており、岩手県でも「農家や農業委員会から『どうすれば導入できるのか』などの問い合わせが来ている」という。